ルカによる福音書の「癒し」に関する物語の最終回です。今朝のテキストはタイトルのように盲人の目が開かれたというお話です。個人的なことで恐縮ですが、私は1987年10月に神戸西教会で行われた特別伝道集会でクリスチャンになる決心をしました。教会で正式に福音を聞いた最初の日に「上から決心が降りて」来たのです。大学がミッションスクールであったことも今にして思えば主のご計画の内にあったのですね。
その特伝説教が「盲人バルティマイの癒し」でした。ルカは癒しの奇跡を特定化するのを嫌って名前を記しませんが、マルコは彼の行いが信仰に至る道筋を示していると考えたかその名を明記しています。当時宝塚教会に着任されたばかりのO師は明快な語り口でバルティマイの行いを分析されました。彼は期待して待っていた。チャンスを見逃さなかった。大声でイエスさまに呼びかけた。はっきりと願いを伝えた。大切な上着を脱ぎ捨ててイエスさまのところへ駆けて行った。(マルコにはその一文があるのです。この時代上着は貧しい人々にとって手放せない財産でした。)全てがイエスさまの弟子になるための条件なのだということを丁寧に教えてくださったと記憶しています。
今回私はイエスさまの「あなたの信仰があなたを救った。」というお言葉に注目しました。盲人の信仰が彼自身を救ったかのようにも聞こえる言葉ですが、信仰は上から頂くもの、神の賜物です。人はその賜物を頂く準備をしておくことを求められます。イエスさまがどのような方であるかを知って、出会う機会を期待して待つ。お言葉を信じて自分を押し出す。信じる信仰へと歩み出すのです。出来ることは小さなことですがイエスさまはその心を見て下さいます。いつまでも自分に固執していないで、両手を広げて吹いてくる聖霊の風にひょいと乗ってみては如何!?