クリスマス物語に聞く福音「賢者の贈り物」
ヨハネ3章16節
クリスマス、おめでとうございます!
イエス・キリストの恵みがみなさまの上に豊かにありますように。
 オー・ヘンリーの「賢者の贈り物」は、マタイの「イエスさまの降誕物語」の学者たちを
下敷きにしています。異国のマギたちが、自分のすべてをささげて惜しまなかった「贈る」
姿は、多くのことを私たちに教えてくれます。その一つのかたちが「賢者の贈り物」の二人
ジェイムズとデラです。この若い夫婦はお互いに、愛するパートナーに贈り物をしようと考
えますが、貧しい二人には素晴らしいものを買うことが出来ません。彼らはそれぞれに自分
の最も大切にしているものを売って贈り物を買います。デラは、ジェームズの自慢の金時計
に合うプラチナの鎖を手に入れ、ジェームズはデラの長く美しい髪にぴったりの象牙の櫛を
買うのです。二人は贈り物を交換しますが、鎖をつけるべき時計は売られてしまい、櫛を飾
るべき髪は切られてしまい…。お互いの贈り「物」は残念ながら無駄になってしまったよう
です。でも、作者はこう言うのです。「私は現代の賢者に言おう。贈り物をする人々の中で
この二人こそ”賢者”であったのだと。贈り物を与え、贈り物を受け取る人々の中で、彼ら
二人のごとき者こそが”もっとも賢き人々”であるのだと。」
この物語を読みながら私は、神さまからの私への贈り物を思いました。そしてとても嬉しい
気持ちに満たされています。今宵はクリスマス・イブ。皆さんの心に今宵、神さまからの贈
り物が確かに届けられますように。