パウロは、エルサレム教会、アンティオキア教会にて伝道旅行の帰国報告会を行い多分過越祭を祝うために神殿に行ったりしたのち第3次伝道旅行へと出発しました。

今朝のテキストは、パウロが陸路を西へと向かいつつ、今まで建て上げて来た教会のフォローアップをしていた期間の、エフェソでの出来事を描いています。アポロという人物がエフェソへやって来て、ユダヤ人の会堂でイエス・キリストのことを熱心に語り正確に教えたというのです。「わたしは植え、アポロは水を注いだ。しかし成長させてくださるのは神です。」とパウロが語ったあのアポロです。北部アフリカの大都市アレクサンドリア。プトレマイオス2世が世界中から学者を集め書籍を集め、学術都市に仕立て上げた街に育ち、哲学者フィロンやアリストテレスに学んだアポロは主の道を受け入れていました。雄弁という賜物を用いて「イエスはメシアである」と公然と立証しユダヤ人を説き伏せた、とあります。ところが「彼は、ヨハネのバプテスマしか知らなかった」とあり、この文章の解釈の違いから「アポロに正確な神の道を説明した」と書かれているプリスキラとアキラが具体的に何を教えたか、諸説あるようです。

今朝はそのことではなく、キリストの弟子としての弁えを持ちアポロを更に主の御用に役立たせるために心を砕いたプリスキラとアキラ夫妻に焦点を当てます。彼らはコリントにおいて、パウロから命の恩人と言われるほど彼を支えました。

ここエフェソにおいてもアポロの誇りを傷つけないよう配慮しつつ彼がもっと正確に語れるよう教えました。またコリントに行きたいと願うアポロのために予め推薦状を教会に送りました。伝道者達を励まし支え育て、背中を押したのがこの二人でした。