今朝のテキストは弟子たちの誤解がテーマです。些細な誤解が彼らの無理解を、イエスさまとはどなたであるかについての無知を、露見させてしまったという場面です。「種蒔く人のたとえ」の説教でもお話ししましたがイエスさまは弟子たちに期待をかけておられました。御許に引き寄せ他の人々になさる話し方とは違う語り口で神の国について教え、励まされました。迫り来る「ご自分の時」を意識しつつ弟子たちを神の国を宣べ伝える実働部隊に育て上げるべく訓練を続けられたのです。しかし彼らはなかなか期待されたようには育ちませんでした。彼らの資質に問題があったというよりはそもそも使命が無茶過ぎ(私もその意見に賛成✋です!)ました。

 この日彼らは問題を抱えていました。パンが1つしかないことに気づかないまま舟を漕ぎ出してしまったのです。彼らはどうしよう…、青くなって思わずイエスさまの顔色を窺ったようです。イエスさまは「弟子たちはつい最近私が行った供食の奇跡を覚えているだろう」と思っておられたようでした。さて皆さんなら何を思いどう行動されますか?弟子たちがまさかあの奇跡を忘れてしまっていようとは思わず、イエスさまは舟に乗り込む直前にファリサイ派の人々との対話を思い出して弟子たちに注意を喚起されます。けれども弟子たちは自分たちの誤解(もちろん誤解だとは思っていません)に執着してイエスさまの前で言い争いを始めてっしまったのです。

 マルコが、もぅ!!と苛立ったのも無理ないかな。でも信仰者はもっと緊張感を持つべきだ、とは私も思いました。