敵対者たちは、周到に練った(つもり)の質問をイエスさまに投げかけま
した。言葉じりをとらえて陥れようとの魂胆からでした。「皇帝に税金を納
めるのは、律法に適っているか、適っていないか。納めるべきか、納めては
ならないのか。」これは明らかに罠なのです。「Yes」か「No」かの二択で
はどちらを選んでも、選ばなかった側に立つ人たちの反発を買うのは避けら
れません。ところがイエスさまは、彼らの下心を見抜いて3つ目の答を出さ
れたのです。デナリオン銀貨を見せながら、「皇帝のものは皇帝に、神のも
のは神に」返すように、と言われたのでした。これにはさすがの敵対者たち
も「イエスの言葉に驚き入」(17節)るばかりだったでしょう。私たちも、
白か黒か、賛成か反対か…と、つい二元論的になりがちです。それに比べて
イエスさまの論法は「正、反、合」の対話プロセスに似ています。対立しな
くても平和的な解決が必ずあるよ、と教えて下さっている気がします。