ニネべの町でヨナは宣教活動を始めました。神さまのご命令通り「あと40日すればニネべの都は滅びる。」と叫びながら一日分の距離を歩きました。するとニネべの人々は神を信じた、そしてその証しとして断食し粗布をまとった、というのです。何て効率の良い伝道活動だこと!なんて言っている場合ではありません。民の悔い改めを聞いたニネべの王が直ちに最大級の悔い改めし、ニネべの町全体にも断食を布告したのです。それも人だけでなく牛にも羊にも家畜にも。動物の断食にどんな意味があるのか私には分かりません。ただニネべの王がヨナの信じる神さまに対して大変な畏れを覚えた、ということは分かります。ヨナが呼ばわった「40日後のこの町の滅び」を心の底から恐れ、どうすれば滅びから町を救うことが出来るかを必死で考えただろうことも。その結果、およそ生きている全被造物は断食して悔い改めるべき、という結論に至ったことも。
この王の考えや行動は一見滑稽にも思えますが、しかし彼は真に畏れなければならないものが何であるかを正しく認識していた、とも言えるのではないでしょうか。またこの王は、被造物を滅ぼす権威を持つ方は人が生き方を変えたら(悔い改めたら)思い直して滅ぼさずにいてくださるかもしれない、と神さまに期待をかけました。神さまの絶対的権威を正しく認識していればこその発想です。「主を畏れることは知恵の始め(箴言1:7)」異邦の王や民がイスラエルの神を正しく感じ取っていたことに驚きます。