【ヘンデルの「メサイア」】
 ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデルは、ドイツに生まれイギリスにて生涯の幕を閉じたバロック時代の作曲家でありオルガニストです。彼が56歳の時に作曲した「メサイア」は名作中の名作と言われます。
 「メサイア」とはメシア(救世主)、イエス・キリストを指します。ヘンデルの「メサイア」は3部構成で、キリストの「降誕の預言と誕生」「受難と復活」「永遠の命の賛美」が「オラトリオ」という楽曲形式(物語を歌と音楽で表情豊かに語り聞かせる)に従って表現されています。分けても第2部の結びの〈ハレルヤ・コーラス〉は有名でクリスマスに合唱する教会が少なくないと思われます。
 以前私が所属していた教会でも、クリスマス・イブ礼拝の最後には必ず出席者全員でこれを合唱していました。「ハレルヤ」とは「我らの神を褒めよ、讃えよ」という意味。声を限りに賛美しつつ、しみじみとクリスマスの恵みと喜びを味わったものです。