バプテストが標榜する特徴の一つは「教会の主体は一人ひとりの信徒である」ということです。

 従ってバプテストの信徒は一人ひとりが礼拝者としての自覚を持ち、説教者と共に説教を建て上げていく責任を負っています。主日礼拝では喜びの賛美を歌い、真摯に祈り、批判的視点を持って説教を聞き、少しの痛みを感じながら献げ物をします。また教会活動についても主体的に参与します。教会学校、信徒常会、定例祈祷会、信徒会。年次総会、年間の教会行事。奉仕の数々。日常生活では日々聖書を読み、真摯な祈りを欠かしません。教会外活動にも目を向け、積極的に参加します。連合の活動にも連盟の働きにも関心を寄せます。何故なら連合も連盟も私たち各個教会の主体的加盟によって成り立つ組織だからです。その活動と運営に責任を持つのは当然です。

 ここまで書いてふぅ!と息を吐いた時ふと、1920年に現在の「女性連合」の前身である日本バプテスト婦人会同盟が結成された時に掲げられたという『信仰の五要項』が心に浮かびました。「祈りの生活」「聖書研究と実践」「世界伝道と献身」「伝道奉仕」「真の献げ物」。えっ!?空想の信徒像を書いたつもりが…。

 もしかしたら百年前の女性信徒たちは実際に信仰の五要項に励んでいたのかも…、そんな気がしました。彼の時代と現代と比べるべくもないし意味もない。そうは思いつつも百年前のバプテストたちが思い描いた百年先、目指した未来が「現代」だとは到底思えなく。悔しくもあり残念でもあり。