アサフの詩、モーセの詩

 祈祷会の詩編の学びも半ばを超えました。ダビデの詩と言われる72編までが終わり1節に「アサフの詩」と書かれている82編まで、なかなかに強烈な言葉がつづられていく印象的な詩が続きます。

 人から神に向かって語られる聖書で唯一の書巻である詩編。それが詩人の祈りだとすると祈る者としてはおおいに勇気と希望を頂きます。こんな心の中の荒ぶる思いまでも神さまに申し上げていいのだなと。

 また90編は詩編唯一の「祈り。神の人、モーセの詩(1節)」です。カリスマリーダーであり最大の律法学者であったモーセ。この詩は晩年の作と言われます。ネボ山の頂上からカナンの平野を見渡しながら、そこに足を踏み入れることを神さまから禁じられたモーセの心にはどんな思いが去来したことか、想像に余りあります。しかしカナンの地に入ったヨシュアが背負った苦労は並大抵ではありませんでした。それを思い申命記を合わせて読みながら90編を味わいました。