【ルツ記より】
祈祷会でルツ記を読む機会がありませんので少し触れておきます。ルツがダビデ王の曾祖母であること、筆者がペレツに遡ってダビデまでの系図を辿っていること。物語のこの最後で読者はやっとルツ記のからくりに気づいて神さまのご計画に舌を巻くのです。物語はルツに姑と共に生きたいという強い思いが与えられたことから始まります。実はこれが彼女への召しだったのです。そもそも飢饉のための移住とはいえナオミの息子たちがモアブの女性を娶ったこと自体、ン?です。さらにルツは姑に「あなたの神は私の神」とまで言っている。ペレツの名前が上がっているのも絶妙です。彼の父はユダ、母はカナン人なのです。
そう!神さまは創造の初めから救いの射程を「全人類」に定めておられたのです。そして素直な登場人物たちの心に語りかけて御業に用いられたのでした。自分に執着しないで生きたいですね。