今年もクリスマス・シーズンがやって来ました。コロナウイルスに振り回されっぱなしの1年でしたが御子のお誕生を心待ちにするアドベントならではの喜びは少しも色褪せてはいません。平和の主が必ず勝利を下さることを信じ、私たちでできることなすべきことを粛々と継続していきましょう。
今年はルカの福音書から「賛歌」を中心にクリスマスのメッセージを聞いていきます。1日目の今朝は、美少年の天使ガブリエルが幼気なマリアに、その身に神の御子が宿ったことを告げる場面です。マリアの心中は察するに余りあります。それでもまっすぐに、み旨がこの身になるように、私は神さまの僕ですから、と言い抜くマリアの何という潔さ!でしょう。毎年この時期、一度は聞き聞いては毎度毎度胸が空く思いがするのです。
マリアの推定年齢は12歳と言われます。彼の時代ユダヤの少女たちはこの歳で婚約、結婚させられました。マリアとヨセフの結婚の次第を「ヤコブの福音書」(偽典)が以下のように伝えています。マリアは両親を早くに失い、親戚の祭司ザカリア夫婦に育てられました。12歳になった時ザカリアは主から、「市中の寡夫全員に枝か杖を持って来させ、それを折って各自に返せ。その時それに花が咲いたらその持ち主にマリアを嫁がせよ。」とのお告げを受けました。ヨセフは息子たちもある推定40歳代後半のおじさんでしたがザカリアの所にもって来た枝に花が咲き頭に鳩が止まったのでマリアの夫と定められた。」と書かれているそうです。