体調の回復に伴って通勤途中にNHK FMの「古楽の楽しみ」を聞けるようになりました。この季節のこの時間はバックミラーにオレンジ色の朝日が反射してとても美しく、気持ちも上がる素敵なひとときでもあります。

先週1週間はバッハ親子のカンタータの特集でした。C.F.エマニュエル・バッハのカンタータ130番のメロディに聞き覚えがあって思わず耳を聳てました。リズムは違うものの旋律は基本的に頌栄671番です。教会に着いて急ぎ讃美歌を開くと曲名の項には「OLD 100TH」、作曲者の項には「Genevan Psalter 1551」とあります。

かつて米国でリバイバルが興った時、牧師たちは霊に満たされて次から次へと神を賛美する詩を作りました。ところが作曲が追いつかないので、古典や親しまれた民謡のメロディにそれらの詩を合わせたといわれます。「キリスト教会の主よ」のメロディがアイルランド民謡の「ロンドンデリーの歌」であることなどがその例です。「ものみなたたえよ」(A)もそのようにして出来た讃美歌なのかも知れません。