「くつやのマルチン」は文豪トルストイの童話です。腕のよい靴職人でありながら | ||||||||||||||||
マルチンの心にはいつも寂しさと悲しい涙が詰まっていました。何故なら、愛する妻 | ||||||||||||||||
にも掛け替えのない一人息子にも先立たれてしまって、彼は生きる喜びを失っていた | ||||||||||||||||
からです。ある晩マルチンは夢を見ます。「明日あなたの家に行くよ」イエスさまが | ||||||||||||||||
そう仰ったのです。翌日イエスさまを待つ間、マルチンは、4人の困っていた人々に | ||||||||||||||||
に自分の出来ることをします。一緒にお茶を飲んだりスープやパンを食べさせ、上着 | ||||||||||||||||
を渡して赤ちゃんにミルクを飲ませ、男の子とおばさんの間に仲裁に入り…。 | ||||||||||||||||
とうとう夜になり、マルチンは仕事を終えていつものように聖書を読み始めました。 | ||||||||||||||||
すると目の前に、昼間の人々にこにこしながら表われたのです。そしてイエスさまのお声 が聞こえたのです。「マルチン、分からなかったのか。あれはみんな「私だったのだよ。」 | ||||||||||||||||
12月のメッセージはクリスマスに因む5つの物語を取り上げました。これらの物語 | ||||||||||||||||
を書いた5人の作者たちは、イギリス、アメリカ、ロシア、国は違えど、皆1800年代 | ||||||||||||||||
後半から1900年前半に生きた人々です。彼らのもう一つの共通点は、その作品の根底 | ||||||||||||||||
にキリスト教の信仰、思想が脈々と流れている、と言うことです。この時代、世界の | ||||||||||||||||
あちこちでイエスさまの言葉が分かち合われ、多くの人に感動を与え、新しい思いを | ||||||||||||||||
与え、命を与えていたのですね。今もイエスさまの言葉は生きて働いておられます。 | ||||||||||||||||