箴言より(その3)

祈祷会は早や箴言が終わり、コヘレトの言葉に入っているのですが、最後にもう一度箴言を読んでおきたいと思います。25章13節「忠実な使者は遣わす人にとって刈り入れの日の冷たい雪。主人の魂を生き返らせる。」一読して“分かりにくいことが分かる”ような格言です。そもそもパレスチナに雪は降るのかという話ですが、これは冬季、高い山に積もる雪をいい、それが溶けて地下水となり平野に降りてくる様子を言っているのです。そして刈り入れ時とは夏から秋。暑さがまだまだ残る中での穀物の借り入れはさぞや厳しい作業でしょう。そんな時に働き人を癒すのが高山から流れ出る雪解けの冷たさを保った水だというのです。読者の心まで潤してくれるようです。同じ雪でも26章1節「夏の雪、刈り入れ時の雨のように、愚か者に名誉はふさわしくない。」というのもあります。夏の雪は豪雨。刈り入れの日が豪雨では…。

五月の雨は日本でも嬉しい雨で…した。でも最近は程度を知らぬ雨が降ります。でも雨に責任はないのです。豪雨に耐えつつ、災害が起こらぬよう祈りつつ、見直すべきことがたくさんありそうです。