エルサレムを離れず、前にわたしから聞いた、父の約束されたものを待ちなさい。ヨハネは水で洗礼を授けたが、あなたがたは間もなく聖霊による洗礼を授けられるからである。あなたがたの上に聖霊が降ると、あなたがたは力を受ける。そして、エルサレムばかりでなく、ユダヤとサマリアの全土で、また、地の果てに至るまで、わたしの証人となる。(使徒1:4,5,8)

 イエスさまは弟子たちにこう言い残して天へと上って行ってしまわれました。彼らは天を見つめていた・・・(10)。せっかく復活してくださったのに…。茫然自失状態でただ空を見上げている弟子たちの様子が目に浮かびます。

 イエスさまの“凄い”遺言も、不自然に現れた白い服を着た2人の人の存在も、その彼らの言葉も、この時の弟子たちの心には届かなかったようでした。どうしようもなく、のろのろとエルサレムに帰って来て仲間たち(一緒にイエスさまの宣教の旅に随行して来た人たち)と合流したのでした。

 どんな状況下でも祈る仲間が居てくれるのはありがたいことです。大きな慰めです。ともかくも心を合わせて祈り始めた。120人ほどの小さな信仰者の群れは祈ったのでした。

 五旬祭の日が来て(使徒2:1)。イエスさまが約束を果たしてくださる日が遂にやって来たのです。炎のような舌が分かれ分かれに現れ、一人一人の上にとどまった(3)。宣教の象徴と言っていい「舌」という形をとって聖霊の神が彼らの中に降って来て下さったのです。聖霊に満たされて語るペトロの姿がとても感動的です。あのペトロの説教(使徒2:14-36)をぜひお読みください。