十の戒めは、出エジプト記20章と今朝のテキスト、申命記5章に書かれています。今朝は申命記に記されている十戒の、1戒から10戒の聖書箇所と、何についての戒めなのか、タイトルを申し宣べることにします。これに先立って、「十戒の序文」とも言われる6節を読みます。

わたしは主、あなたの神、なたをエジプトの国、奴隷の家から導き出した神である。

 序文は、十戒を授与する主体を明確に語っています。「これを与えるのは神の民イスラエルを抑圧から解放した私、あなたがたの神である。」神さまはまずご自身とそのみわざを啓示されるのです。出エジプト記3章に於いても神さまは名前を明かしておられます。「わたしはある。わたしはあるという者だ。」従って行くイスラエルにとって、分けても指導者モーセにとっては、導き手が「誰」であるかは最重要課題でした。

 では十戒をタイトルで紹介していきます。皆さんは聖書を目で追いながら、出来れば内容にも目を向けつつ、お聞きください。申命記5章7節から22節です。第一戒は7節です。多神教の禁止。第二戒は8節から10節。偶像礼拝の禁止。第三戒は11節です。神の名の誤用(誤った用い方)の禁止。第四戒は12節から15節。安息日の遵守について。第五戒は16節。両親を敬うこと。第六戒は17節です。殺人の禁止。第七戒は18節。姦淫の禁止。第八戒は19節。盗みの禁止。第九戒は20節。偽証の禁止。そして第十戒は21節。貪欲の禁止。ここまでです。改めて十戒とは何かといえば、神さまと隣人への、ひとりひとりが自ら果たすべき責任を語るもの、と言えそうです。