羊飼いたちは、見聞きしたことがすべて天使の話した通りだったので、神さまを崇めながら、声を合わせ心を合わせて賛美の歌を歌いながら、帰って行きました。 彼らはどこへ帰って行ったのでしょう。町の囲いを出て、羊たちの待ついつもの野原へと帰って行ったと思われます。そこではこれまでと同じ日々の営みが始まっていくはずです。町の人々の誹りが止む訳でも差別が無くなる訳でもないと思われます。でも変わったことがひとつあった。それは、羊飼いたちの心に今までにはなかった新しい思いが与えられたことではないでしょうか。それは、天の神さまがご自身の自由な意志と恵みによって、羊飼いである自分たちに好意を寄せていて下さり自分たちの存在を喜んで下さっているのだ、という確信ではないでしょうか。自分たちは神さまに愛されているという喜びではないでしょうか。そして「地には平和(が)御心に適う人にあれ。」このように祈られ、生かされて、今日ここに在る自分を喜べるようになったのではないでしょうか。嬰児のイエスさまを心の内に受け取った羊飼いたちの新しい日常がここから始まっていきます。