台風一過・・・
足の速い台風15号は近畿地方には適度な雨を与えてくれましたが、中部、東海地方には洪水や突風による被害をもたらしました。最近は台風ひとつにも戦々恐々としながら進路を確認し続けなければならず…。年々増す暑さと共に、夏が一層苦手になっていきます・・・。
子どもの頃、台風襲来はちょっとした非日常を味わえる時間でした。父は台風が大きいと会社を休み、庭や路地のものが飛ばないよう紐で縛ったり雨戸を固定したり。母はおにぎりを作りお茶を水筒に入れ懐中電灯やろうそくを手許に準備し。なぜか必ずみかんの缶詰を用意していました。風や雨の音が大きくなってくると決まって停電。でも暗がりって、子どもは好きなんです。やがてろうそくの出番。いつもと全く違う空間が広がって、冒険の旅をしている主人公の気分!激しい雨の音や家を揺らす風は怖かったけれどのんびりした自宅非難でした。
台風が去ると急に明るくなり外へ出ると青空がいつもより澄んできれい!「よう降りましたなぁ」「えらい風でしたなぁ」箒や塵取りを手に手に後かたずけに出て来た近所の人たちの交わすことばものどかで。台風=風物詩は最早昔語りの中にしか存在しないのでしょうか。