神戸伊川教会に着任して半年余りが経った頃のことです。会計と奏楽をひとりで担っているSさんを手伝うことが出来ないかと考えたことがありました。今にして思えば思い上がりも甚だしくて恥じ入るばかりですが、新米の私には気になったのです。教会会計に牧師は関わらない方がよいとの持論ゆえに手伝えるなら奏楽…。
ピアノは小学生のころ習った経験がありますが、長くは続かず以降ご縁がありませんでした。六十の手習い!とばかりに一念発起。教会から通える所に教室を見つけ、帰宅途中に通い始めたのが2013年(多分…)の秋でした。誰にも(家族にも)内緒で牧師室のポータトーンで練習しながら月に約2回のレッスン。某練習曲集の13~4曲がどうにか弾ける程度になっていました。しかし2019年度から連合会長を引き受けることが決まりレッスンを続けるのは無理だと判断、またしてもピアノから遠のいたのでした。
その後コロナ危機もあり、再びピアノに向かうことになったきっかけは「あい聖歌隊」でした。初めて合同で練習した時この人数なら”あの歌が歌える!“と思ったのです。「さやかに星はきらめき」と「ハレルヤ・コーラス」です。嬉しさと共にクリスマスの情景が頭の中一杯に広がりメロディまでが浮かんで来た時これが弾けたら…との思いが湧いてきたのです。5年ぶりに教室の先生に連絡すると何と!教会の近くにお引っ越し。この計画はもしかして御心かもと思うお気楽な自分に呆れつつ、本番およそ1年前の2023年11月、レッスンを再開しました。
一人で盛り上がりつつもこの提案が「あい聖歌隊」全員に受け入れられるか心配でしたが「主の山に備えあり」(創世記22:14)、聖歌隊全員が「危ない橋を渡る覚悟」を決めてくださり無謀な夢は叶ったのでした。感謝しつつ今後も本業に差し障りのない程度に練習に励むつもりです。現在の目標は、説教を担って下さる執事さんたちの奉仕の日の奏楽奉仕者になること。神さま、どうか私がこの世に在る間にこの目標が達成できますように(祈)
「願いを起させ、かつ実現に至らせるのは神。」ピりピ書2:13 口語訳