病院嫌い、薬嫌いの私が8月は4つの科を巡りました。待ち時間を過ごすのに単行本は必須アイテム。その日出かける直前になって急いで一冊の本を手にしました。糸井重里:著「金の言いまつがい」。あッ!これはマズい…。しかし逡巡している暇はなくそのままバッグへ。

この本をお読みになった方もおありかと思います。「“言い間違い”ではないのだ。あくまで“言いまつがい”一般から寄せられたより面白い“言いまつがい”を厳選した。」―前書きより。「読まない方が賢明である場所。満員電車、静かな図書館、初デートの最中、会議中、授業中…」―注意書きより。病院の待合室、とは書いてありません。ここは持ち込み厳禁場所なのです。可笑しくてたまらない!けど笑ってはいけないのです。口を結んで顔を真っ赤にし奥歯を噛みしめる。でも肩が震えて止まらない、本を閉じても笑えてくる…。すみません 不謹慎でした。

でもこんな風に笑うことはよいことです。この本が収録している笑いが意図せず巧まずして発せられた言葉だから、共感できるから、でしょうね、爽やかな笑いが素直にあふれ出してきます。

聖書にも「笑」という文字はたくさん出てきますがほとんどが「嘲笑」に類するもの。そんな中でアブラハムの子がイサク(笑い)と名付けられたエピソードは心が温まります。サラの笑いも最初は嘲笑でした。“90歳の自分に何で子どもが生まれるものか”けれども二度目の笑いは感謝と感動と喜びの笑いでした。「神はわたしに笑い(イサク)をお与えになった。」