ペトロが異邦人コルネリウスとその家族に聖霊が降ったことをその目で見た、と証
しし、さらにバルナバとパウロが第一次伝道旅行の途上で、神さまが彼らを通して異
邦人の間に行われたしるしや業について聞くに及び、議場は静まりました。聖霊の働
きによって全会衆の心が大きな感動で満たされたからに違いありません。
議長役のヤコブ(イエスさまのすぐ下の弟、エルサレム教会の力ある指導者のひとり、
義人ヤコブと呼ばれユダヤ人たちからも尊敬されていた)が立ち上がり、厳かに語り
始めます。ペトロが体験した異邦人の救いの出来事は、旧約聖書の預言者たち(アモ
ス、エレミヤ、イザヤ)の言葉と一致する、ということ。それゆえ、異邦人の救いは
もとより神さまの御心なのだ、ということ。ヤコブはこのことが分かったと言った上
で、会衆一同に告げるのです。19節「それで、わたしはこう判断します。神に立ち
帰る異邦人を悩ませてはなりません。」これが、エルサレム会議が導き出した決議で
した。この決議の故に今、私たち日本のキリスト者が存在し得るのです。