きょうは「ペンテコステ」。キリスト教会の誕生日です。およそ2000年前パレスチナの片隅に集まっていたユダヤ教イエス派の人々の上に聖霊が降り、彼らが多言語で神の福音を語り始めたのがこの日でした。

 この日エルサレムにいた大勢の人々、様々な地域からやってき来ていた人々は奇跡を経験しました。それは、自分たちの理解できる言語で神の偉大な業が語られていたこと、自分たちの言語など知る由もないガリラヤの人々がそれを語っていたこと、でした。その奇跡を「当時の全世界」からやって来ていた人々が目撃したのです。

 その中にいたオリエント人たちが故郷に帰って体験談を周囲の人々に語り聞かせていたとしたら…。それがシルクロードを通ってインドへ、中国へ、そして日本へと伝わって来ていたとしたら…。

 我が国へのキリスト教の伝来は16世紀に日本にやって来たスペイン人宣教師フランシスコ・ザビエルによると言われますが、もしかしたらもっと昔、景教という形で中国から入って来ていた可能性もなくはないのです。そう思うと私たちにとってもペンテコステが他人事ではなくなってきます。

 もう一つ私たちがペンテコステを大事にすべき理由があります。それは、私たち一人一人が聖霊降臨を体験したからこそイエスさまを「私の主」と告白するに至った、ということです。

聖霊によらなければ、だれも「イエスは主である」とは言えないのです。(1コリント3:16b)

 これこそ神さまが私に直接出会って下さった奇跡の経験なのです。そう思うほどにペンテコステの喜びが湧き上がります。