昨年の11月12日で5章21節まで読み終えた「ローマの信徒への手紙」の講解説教を再開します。総会資料の予定では“11月27日までの5か月間”となっています。身の程も弁えず何と無謀な計画を立てたことかと書き始める前から怖気づいています(泣)。

 今朝の「まえせつ」は再開にあたってローマ書の概観を記すことにします。当時世界最大の都市であったローマには、パウロの手によらない教会が既に存在していました。エルサレムから散らされていった離散ユダヤ人たちによって福音はイタリア半島にまで至り、ローマにてユダヤ人と異邦人のキリスト者が混在する教会が形成されていたようです。パウロはローマの信徒たちとの出会いを切望していましたが様々な障壁のために叶わず、結局エルサレムで捕縛され皇帝直属部隊によって護送される形で彼の地を踏むことになるのです。

 この書簡が認められたのは従ってその前、AD57年から58年頃コリントにてであっただろうと言われます。書簡は「教義的教え」と「倫理的勧告」から成り、教理部分(~11章)は基本的な2つの主題(人類の絶望的な状態とこれに対する福音の勝利)について4つの切り口から自らの神学を展開する形式になっています。キリスト教信仰の何たるかを記した書簡で、私たちの「信仰によって義とされる」という信仰告白がはっきりと述べられています。

 キリスト教会がこの世の暴風に晒されている現代、信仰の基本の「き」があやふやになっていませんか?伊川教会の磐石な基礎再構築のために、ご一緒にローマ書をしっかりと学んで参りましょう。