箱舟の建造に当たってノアは神さまの指示に徹底的に従ったと思われます。創世記6章15節から17節に箱舟の仕様が記されています。

 ゴフェルの木を使うこと。箱舟の長さは三百アンマ、幅は五十アンマ、高さは三十アンマ。天井から一アンマの所に明かり取りを設ける。内部は三層になっていて側面に戸口を造る。内側にも外側にもタールを塗る。

 まず材料のゴフェル。ウィキペディアによると聖書に出てくるのはここだけでヘブライ語一般を対象としても用例は見つからない。したがってこの語が具体的に何を指すのかは明らかにされておらず対象としても用例は見つからない。この語が具体的に何を指すのかは明らかにされていない、とありました。

 次にサイズです。1アンマとは人の指先から肘までの長さを言い通常は45㎝として換算しますがここでは50㎝として計算すると箱舟はおよそ長さ150メートル×幅25メートル×高さ15メートル。象だって麒麟だって2×7つがい=28頭、楽々収容できます。

 因みに伊川教会のサイズは玄関ドアからバプテストリーの際までが17メートル、台所の扉から壁までが8メートル、そして床から天井まで6メートル(以上鮫島測定)。桁が違い過ぎて余り参考になりませんでした。実際に建造は不可能だとさえ言われます。

 興味深いことは、寸法や構造においてエゼキエルに示された新しい神殿の幻との対応が見て取れることだ、とある書物にありました。創世記を始めとするモーセ五書が統一王国の終わりからバビロン捕囚期に至る長い時間を費やして書かれたとされることを裏付けているかのようです。気持ちが大きく長くなります。